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20年ぶりの新紙幣発行!

新紙幣の見本
出所:国立印刷局HP〜新しい日本銀行券特設サイト〜

 7月3日に、一万円、五千円、千円のお札の絵柄、デザインが変更される予定です。

 1万円札は福沢諭吉から渋沢栄一へ、5千円札は樋口一葉から津田梅子へ、千円札は野口英世から北里柴三郎へ変更されます。

 

 肖像画のモデル変更に加え、偽造防止のための新技術による透かしや3Dのホログラムなどが導入されます。

 

 今回のリニューアルは20年ぶりで、「偽造防止」の強化と誰でも利用しやすい「ユニバーサルデザイン」の導入とう2つの目的があるとされています。

 

 また、別の狙いとして、キャッシュレス化の促進や「タンス預金」のあぶり出しといった見方もあります。

 現に、券売機などの設備を更新する企業の中には、キャッシュレス決済だけの対応に切り替える動きも出ているようです。

 

 新紙幣の発行に伴い、ATM、自動券売機、レジ、両替機などの関連業界は特需に沸いています。

 一方で、新紙幣への対応が重荷となっている飲食店などの中小事業者も多く存在します。

 

 新紙幣に対応するための機械の切り替え、システム改修は原則として全額を修繕費として処理することが認められます。

 これは、新紙幣に対応するための改修が、券売機等の機能を新たに追加又は向上等させるものではなく、従来の機能を維持することを目的としていることによります。

 

 参考までに、国税庁はインボイス制度へ対応するためのシステム修正費用について次のように見解を示しています。

 

「システムに従来備わっていた機能の効用を維持するために必要な修正を行うものであることが作業指図書等から明確である場合には、新たな機能の追加、機能の向上等に該当せず、これらの修正に要する費用は修繕費として取り扱われる」

 

 また、新たな紙幣に対応した券売機などを導入する中小事業者の負担を減らすために費用の一部を補助する自治体もあります。

 東京都葛飾区は中小事業者が券売機を買い替えたり改修したりする際、1台あたり費用の半分を30万円を上限に補助します。申請期間は2024年7月1日(月曜日)~同年10月18日(金曜日)までとされています。

 愛知県大口町は中小の事業者が新紙幣に対応した券売機などに更新する場合に費用の半分を1社あたり50万円を上限に補助する取り組みを行っています。

 

最後に

 新紙幣発行のタイミングに合わせて、詐欺が横行するものと推測され、注意が必要です。

「旧札が使えなくなる」とか、「しばらくしたらいまの紙幣を使えなくさせられる」といった誤った情報も投稿され拡散しています。

 

 財務省や日本銀行、警察庁では、新しい紙幣が発行されたあとも旧紙幣の通貨としての効力はなくならないため引き続き使うことができると発表しています。

「古いお札は使えなくなるから回収します」とか「古い紙幣を振り込んだら新しい紙幣に交換します」などというのは全て詐欺だと思って注意してください。