法務省はスタートアップ支援の観点から、定款認証について新たな取組を進めています。
小規模でシンプルな形態の会社をスピーディーに設立したいという起業者のニーズに応えるため、日本公証人連合会と連携して、定款作成支援ツールを策定し、2023年12月26日に公開しました。
定款認証とは
定款とは、会社の商号、事業目的、出資関係、機関設計等について定める会社の根本規範です。
会社法上、株式会社の設立に際し、設立時の定款について公証人の認証を受けることが必要とされており、その手続きは公証人法で規定されています。
定款作成支援ツールの公開
このツールは、株式会社の設立に必要な公証人による定款認証をデジタルでスピーディーに行うためのものです。
利便性を重視して作成されており、起業者の負担軽減を目指しています。
日本公証人連合会ホームページからツールをダウンロードの上、必要項目についてプルダウン選択・入力するだけで、小規模でシンプルな形態の株式会社の定款を作成することができます。
定款認証手続きのスピードアップ
今年1月10日から、東京都内及び福岡県内の公証役場において、この「定款作成支援ツール」を使用して公証人の定款認証を受けようとする場合について、原則48時間以内に定款認証手を完了させる試行運用が始まりました。
面前審査のウェブ会議化
そして3月1日から、公証人との面前審査の手続きのため公証役場に行く負担をなくすため、電子定款の認証における面前審査について、対面実施の希望がない限り、ウェブ会議で実施することを原則とする運用を全国すべての公証役場でスタートしました。
電子定款の認証における面前審査は、対面実施の希望がない限り、ウェブ会議で行われることとなりました。
3月1日から全国すべての公証役場で運用がスタートしましたので、公証人との面前審査の手続きのため公証役場に行く負担がなくなります。
まとめ
スタートアップ支援・創業環境の改善が求められる中、起業家の負担軽減のための定款認証の見直しは喫緊の課題とされてきました。
これらの取組みにより、スタートアップ支援や創業環境の改善が進められており、今後もさらなる負担軽減策が期待されています。
株式会社の新規起業や法人成りを検討している方は、ぜひ利用してみてください。
詳しくは、法務省のリーフレット及び日本公証人連合会ホームページをご覧ください。